コストとリスクの意外な発生源『図面の不整合』とは?
今回は図面の不整合がもたらすリスクとコストについてご紹介します。ここで言う「不整合」とは、UL規格の要件に関わるものではなく、もっと細かな点になります。
例えば「安全回路の整合性」「線番の重複」「端子番号の欠落」「レイアウトの矛盾」などがこれにあたります。
こうした「図面不整合」は修正が発生し、余分な費用がかかるのが一般的です。しかし、これら修正だけが「図面不整合」によるコストではありません。それ以外にも、さまざまなコスト、そしてリスクをはらむのが「図面不整合」なのです。
目次
「細部の不整合は別の問題」って!?
まず、“もっと細かい”不整合とは、どのようなものを指すのでしょうか?
・安全回路の接点構成が実際の動作と合わない
・線番が重複しており、現場で混乱が発生
・端子台の番号が飛んでいる、または不足している
・レイアウト図と回路図の内容が一致していない
・配線ルートが物理的に成立しない
・過去図面の流用により整合性が崩れている
これらは ULとは別軸の“設計品質”の問題 と言えるでしょう。
図面不整合が引き起こすトラブル 3選
その1 設計現場でのトラブル
不整合があると、当然、まず次のような再確認作業や修正作業が発生します。
・回路の再確認
・線番の再割付
・端子台の再構成
・レイアウトの再検討に伴う、設計工数の大幅な増加
・客先設計担当者への問い合わせに対するレスポンス遅延及び解決までの期間
その2 製造現場でのトラブルが意外にもダメージが大きい!?
図面通りに作れない場合、現場で“現物合わせ”が発生します。そしてこれが製造工数を大きく圧迫し、結果として納期リスクにつながるのです。
その3 海外ならではの納期遅延リスク
海外案件では船便・現地立ち上げ日が固定されていることが多いです。この点が図面不整合の最も大きなリスクとなります。
そもそも契約外の修正作業が多い場合、 追加費用が発生するケースがあります。これはお客様にとっても望ましい状況ではありません。
なぜ不整合が起こるのか?
なぜ、このような不具合はなぜ起こるのでしょうか?背景には共通のものがあります。
・過去図面の流用による整合性崩れ
・設計と製造の視点が分離している
・図面テンプレートの標準化不足
・設計者の負荷が高く、チェックが追いつかない
これらを見てわかるのは、意図的というよりも、どこでも生じうる通常の業務のなかに生じるものだということ。いわば“仕組みの問題”で起きていることが、ほとんどなのです。
図面精度の向上は「関係者全員の利益」につながる
図面の精度が上がることでさまざまなメリットが生まれます。
・製作リードタイムの短縮
・コスト削減
・納期遵守率の向上
・品質の安定
・トラブルの未然防止
お客さまだけでなく、エンドユーザーさまや協力会社など関係者全員にメリットが生じると考えられます。見過ごされがちな点ではありますが、今一度「図面の不整合」を捉えなおすことが大切なのかもしれません。について弊社も品質を担保するだけでなく、よりよい製品づくりに注力できます。
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