【ポイント集】NEC,NFPA70と「承認」

2026年2月24日

今回は、米国で多くの州が採用している National Electrical Code(NEC, NFPA 70) について考えてみたいと思います。

NECは改訂版(Edition)ごとに内容が変わり、各州や自治体が採用する版を独自に修正して運用しているため、対象地域がどの版を採用しているかは確認する必要があります。

海外から設備を導入する際に特に重要となる「承認」の考え方を、実務的な観点から整理します。

原文にはどう書かれている?

NECの Article 110.2(Approval)の原文は次のとおりです。

110.2 Approval

The conductors and equipment required or permitted by this code shall be acceptable only if approved.

直訳すると:「本規程で要求または許可される導体および機器は、承認された場合にのみ受け入れられる(acceptable only if approved)」となります。

「承認」にまつわるFAQ 

Q,1 そもそも「承認(Approved)」とは?

NEC Article 100の定義では、承認は「Authority Having Jurisdiction(AHJ)=所轄権限を有する機関」に受け入れられることを意味します。AHJは官公庁や条例で指定された検査官など、規程の適用・運用を行う立場です。

Q,2 それって誰が判断するの?

最終的な承認判断はAHJが行うため、工場所有者や設計者が独自判断で「適合」とすることはできません。AHJの判断が最終です。

Q,3 「認証マーク」があればOKってこと?

製品にNRTL(OSHAにより認められた第三者試験認証機関)のリスティングマークが付いていると、AHJによる承認が得やすくなります。NRTL制度はOSHAが管理しており、適切な範囲での認証は現場での承認手続きを円滑にします。

Q,4 カスタム機器はどう考えれば良い?

大量生産品でない一品物や海外流入の特注設備などは、製品単位でフィールドエバリュエーション(現地評価)/フィールドラベリングを受けることがあります。評価によって適合が確認されるとフィールドラベルが発行され、AHJによる承認が可能になります。

【まとめ】実務でのポイント

ここに記載したものは、いわば「原則的」「一般的」な視点におけるポイントです。一方で、「それはわかるけど、このケースはどうなるの?」「そうは言っても、うちにも条件がある。何とかならない?」といった疑問を持たれることも多いでしょう。

自社の事情に合わせたスムーズな現場承認を求める場合、海外機器・特注設備を導入する場合は、事前にNRTLリスティングの検討か、フィールドエバリュエーション(FEB)を実行できる体制(第三者評価機関の手配など)を準備しておくことがポイントになります。

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