制御盤 海外規格 UL規格/NFPA規格対応

三笠精機の総合力を活かした技術的コンサルティングサービスの質

愛知県 自動車関連装置メーカー・A社様
  • #コンサルティング
  • #設計

導入前の課題(今回の依頼内容)

自動車関連装置メーカー様からの依頼。装置をアメリカに出荷するという想定で、サンプル図面に対してNFPA79(*1)およびUL508A(*2)に基づいた指摘を徹底的に行い、全指摘の理由・根拠をまとめるというコンサルティング業務を依頼いただいた。お客様からは、実際の製造までを見越した総合的な指摘を期待して、今回弊社にお声がけいただいた。

導入効果

まずは設計図面への図面への朱書きを行い、指摘内容の一覧表を作成した。徹底的な指摘を行って根拠をまとめてほしいという依頼であったため、「この点はUL508Aの○章×項でこのように規定されており、かつNFPA79の△章□項ではこのような記載があるため、このように変更する必要がある」というように、指摘の根拠をしっかりと示しつつ、細かなレベルで気づいた内容を全て一覧とした。その一覧をベースに、ISOやIEC等の別規格も引き合いに出して、徹底的な解説も行った。

パーツの変更が必要な箇所には、使い勝手のよかったものを中心に、弊社が推奨する製品リストも併記した。PLCの回路構成にも変更案を複数提示し、それぞれの場合で採用できるユニット製品を挙げる等、実用面、コスト面からも多くの提案を盛り込み、お客様に大変喜んでいただくことができた。

今回の案件にあたり、お客様から事前に参考資料として社内基準書をいただいたが、操作盤にインターロックを設ける基準が過剰である、分岐端子台の使い方に無駄がある等、設計内容に改善すべき点が多く見られたため、そうした項目も併せてフィードバックを行った。お客様からの依頼内容には含まれていなかったが、指摘や提案の一覧表を作り込む中で、副次的に有益なアドバイスを提供できた。

今回の依頼内容からは少し離れた話となるが、規格書の記載には分かりにくいものも多く、その結果、実情にそぐわない社内基準書が作られてしまうことがある。規格書は決して万能なマニュアルではなく、記載されている条件通りパーツが存在しない、記載に従うと工数が増える等、「解釈」が必要となる部分が多い。それを解釈せず機械的に社内基準書を作ってしまうと、どこかに歪みが生じてしまう。下請けを含む製造工程全体で効率アップやコストダウンを図るために、社内基準書を一から見直すこともお勧めしたい。

弊社では、制御盤の設計、製作はもちろん、規格対応に伴うドキュメント作成や、第三者認証機関の手配、据付工事まで、制御盤のトータルソリューションを提供させていただいている。この総合力が、最近お問い合わせいただくことの多い技術コンサルティングサービスの質につながっていると考えている。

ULラベル
  • *1 NFPA79(National Fire Protection Association):全米防火協会が定める産業機械用電気安全規格
  • *2 UL508A:アメリカ保険業者安全試験所(Underwriters Laboratories Inc.:UL)が定める製品安全規格ULのうち、産業用制御盤に対する規格
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制御盤海外規格

数多くの海外規格案件をサポートした実績に基づき、海外規格に適合するための設計変更に加え、制御盤を搭載する装置全体に対する電気面、ハード面でのコンサルティングに幅広く対応いたします。
規格要求の厳しい欧州向けCEマーキング対応した案件について多数の実績があるため、ご相談いただく個別の案件においても的確かつ迅速な対応が可能です。また北米向けのUL508A認証制御盤の製造についても多数の実績がございます。
海外規格に適合した設計とともに、マニュアルを含むドキュメントの作成・整備、顧客との契約上の注意点や海外に装置を輸出する上での全般的なコンサルティングを提供いたします。

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