ネジ締め作業におけるポイント

2014年11月11日

ドライバーサイズの注意点

ねじ頭よりも小さいドライバーでも回すことは可能だが、誤ってねじ頭を破損することが多いため、ねじ頭とドライバーとの間にがたつきがないことを確認する。

セムスタイプの注意点

ワッシャーやスプリングワッシャー等が組み込まれたもので、作業効率はよいが、奥まで締め込めないことがあるため、銅バー等はセムスの使用を避けるようにする。

ドライバー形状例(一部)

  • ビット型スタビー

ビットが差し替えられるため、様々な形状や長さに対応できる。

薄いもの方が作業の幅が広がる。

  • 小型レンチタイプ

スタビーよりもさらに狭い箇所にも対応可能。

トルク過多に注意が必要。

  • コードレス電動タイプ

作業効率の大幅アップが可能となるが、トルクが一定ではない等の注意点も多い。

ドライバーの検査方法

  • 軸の曲がりがないか

机の端で転がし、ブレがないことを確認する。

  • 先端の摩耗の確認

M3ねじが落ちない事を確認する。

磁気を帯びている場合はステンレス等で行う。

ドライバーとねじの溝がぴったり合うと、組み付いて落ちない。

良品だとドライバーを持ち上げることも可能。

電動工具の注意点

トルク調整を必ず行う トルク過剰に気付かず、ねじ頭が破損することが多い。
必ず手で増し締めを行う 電池残量によりトルクにばらつきが出ることがある。
ビットがねじに合ってから回す 奥まで差し込まないとねじの浅い部分を削ってしまうことがある。
回す力よりも強い力で垂直に押す 気を抜くと押す力が弱くなり、ねじ頭が破損することがある。
六角ビットが機器に接触しないようにする 接触すると、ビットの角で機器を破損してしまうことがある。

磁気帯び工具の注意点

  • 磁気そのものが精密機器に悪影響を及ぼす。
  • 先端に付いた金属屑が工具とねじとの間に入り、適正なねじ締めができない。
  • 先端に付いた金属屑が、機器の隙間に入る。

ねじの角度に注意する

設計上、配線箇所のねじが斜めになっている機器があるため、ねじに対して垂直になるようにドライバーをあてる

ヘッドの破損したねじは必ず交換する

ヘッドを破損した場合、作業者はほぼ間違いなくそれに気付いている。

破損したら隠さず、すぐに交換するように習慣付ける。

破損個所は手で触るとざらついているため、検査時は必ず手で触って検査する。

締め忘れやトルク不足は、火災など重大事故を引き起こします。

部品取り付けや配線が一通り終わったら、必ず全数増し締めチェックを行う!!

ペンチェック

増し締め後にねじにチェックを付ける。

動力系統のみチェックすることが多いが、全数チェックが望ましい。

ネジロック

ねじ専用の緩み防止接着剤。

トランス等の重量物の止めねじに使用することが多い。

制御盤製作のコツ 大辞典

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